SEOコンサルティングをやってみたが、1年持たずに挫折した理由を振り返ってみた
アフィリエイトっていうのは、なかなか収入が安定しません。
ある月は、100万円超えたけど、サイトの順位が急落して、今月は5万円だったということはザラにあります。
これは、アフィリエイトが検索エンジンに依存しているビジネスだから仕方ないことだと思います。
僕も、1日に何回もASPにログインして売上をチェックしますし、Google様の動きが活発な時には、例え友達と飲み会の最中でも、サイトの順位が気になって、調べたりします。
とにかく、不安とは切り離せないのがアフィリエイトだと思ってます。
だから、僕以外のアフィリエイターも、少しでも安定を求めて、第2の収入の柱を作ろうとしています。
・せどり
・通販
・サイト制作
・アフィリエイト塾・教材販売
中には飲食店をやったり、不動産投資をしたりという友人もいますが、ネットビジネスから離れない人のほうが多いですね。
そんな中、僕も、2つ目の収入の柱を求めて、やり始めたのが、事業所向けのSEOコンサルティングでした。
SEOコンサルティングを選んだ理由
- 在庫を抱えずノウハウだけで商売ができる
- アフィリエイトの経験が活かせる(と思った)
- 一旦契約すると、継続的に収入がもらえる
こんなかんじです。
根っからのビビリなので、在庫を持って何かを売ろうとは思わなかったですし、せどりをやるほど、マメではなかったので、なんとなくノウハウとトークだけでお金をいただけるコンサルティング業務がいいなと思って選んだわけです。
(コンサルタントの方すみません)
あと、「コンサルタント」という肩書に憧れたというのもあります。
なので、やり始めると決めてからは、真っ先に立派な名刺を作りました。
販路開拓のために取り組んだこと
コンサルタントは、ぶっちゃけ、自分が名乗ればその日からなれます。
重要なのはお客さんがついて、それでご飯が食べれるかということ。
契約が取れなければ実質廃業状態です。
なので、販路の開拓に取り組みました。
主にはこの5つの方法です。
- 専用ホームぺージの開設
- フライヤー作成と近隣へのポスティング
- 商談会へ出展
- セミナー開催
- 人づて
SEOといえば、電話営業を思い浮かべる人も多いでしょう。
たぶん、何か商売をされている人は1度くらいは、SEOとかネットでの集客に関する売り込み電話を受けたことがあると思います。
僕の周りの事業主や社長さんたちも、SEOの売り込み電話については、印象がものすごく悪いので、あえて電話営業は避けました。
実際、電話に時間を取られるのがもったいないというのもありましたし、売り込みをするということは、値引きや面倒な交渉にも巻き込まれると思ったからです。
対象となる顧客と報酬の設定
お客さんは、地元で商売されている中小企業、もしくは個人事業主です。
通販サイトやモールに出店されてる方は対象外です。
どちらかというと、ネットにあまり知見がない人のサポートをしたいと思った次第です。
報酬は、1ヶ月あたり4万円~5万円の月極契約です。
半年~1年の契約で、原則的にその間の解約はナシです。
ただし、ページやコンテンツの追加などは別途費用をいただきました。
約1年間の成果
結果は2件の顧問契約をいただきました。
ちなみに2件とも知人や仕事上付き合いのあるところからの紹介です。
1年目から2件も契約が取れたら上々です。
ただし、この記事を書いている今日、現在は0件。
2件とも解約されました。
理由は結果が出なかったからです。
アクセスは増えて順位も上がったんですが、その会社の売上に結びつかなかった。
なので、「もう要りません」ってなったわけです。
解約にいたった経緯については、色々あったので、またそれは別の機会にお話します。
うまくいかなかった理由と苦労した点の分析
そんなわけで、廃業はしていませんが、現在開店休業状態です。
顧問契約ビジネスはお客さんが増え、積み上がっていけばいくほど、旨味を増していきます。
それで言うと、僕の場合は2段ほどブロックを積み上げたところで、崩れていったわけです。
まだたった2段、しかも事業を始めて1年足らずなので、まだまだこれからという部分はありますが、正直モチベーションが下がってます。
これからどれくらい力を入れていくかは、今考えているところですが、これまでと同じやり方では、また同じ結果になってしまうのは必至だと思います。
なので、なぜうまくいかなかったのか、これまで苦労した点などをまとめてみました。
【自分の側の問題】
1)お客に利益をもたらすまでのスキームが確立していない
順位は上がるけど売上に繋げられない、アクセスは集められるけど、反響がない。
サイトに集まったアクセスを利益に転換させるだけのノウハウが僕になかった点が、一番のウイークポイントだと思います。
また、アフィリエイトサイトと違って、どんなSEOをしてもいいというわけではありません。
アフィリエイトサイトは言ってみれば情報サイトなので、SEOに失敗したら最悪ドメインの載せ替えもできます。
でも、お客さんのサイトは失敗が許されないわけです。
だから慎重にならざるを得ません。慎重にやっているうちに、お客さんが業を煮やされ、「もういいよ」となった部分は多分にあると思います。
2)実績がないので信頼してもらえない
2件以外にも、何件か反響はありました。
慣れない中でも営業トークをするわけですが、如何せん実績がないので、話にリアリティをもたせられません。
特に紹介以外の場合は、信頼や過去の実績が一番大事だと思いますが、アピール材料がありません。
アフィリの成果をアピールしても、それで納得はしてもらえないですからね。
あと、うちは法人化はしてますが、実際コンサルタントは私ひとりです。
会社の規模を知って、不安に思われるというのは無理からぬことだと思います。
【相手側の問題】
3)必要性は感じていながらも、SEOにお金をかける人が少ない
うちの取引先、営業先は中小企業と個人事業主がほとんどです。
ホームページは持っているけど、放置状態という事業所さんは、けっこう多いです。
同業他社が、ネットでうまくやっているという情報を聞いて、自社でも何かやりたいという会社もけっこうあります。
それでも、効果があるかどうかわからないものに、月々4万も5万もポンと出せるところは少ないです。
ホームページのリニューアル依頼を受けることもありました。
そこに、「SEOもどうですか?」と提案したこともありますが、そもそもSEOが何かわかっていない人を説得するのは至難の業です。
とにかく、SEOに関してはみなさん財布のヒモは硬いというのが印象です。
4)お願いしたことをやってもらえない
これは、実際に契約いただいたお客様のケースです。
例えば、「○○というキーワードで上位表示させますので、××に関する記事を書いてください」とお願いしても、なかなか協力してもらえません。
みなさん本業がお忙しくて、そんなことには時間が割けないんです。
協力いただけない場合は、こちらで代替策も提案するんですが、先に紹介したとおり、みなさんお金は節約します。
なので、オプションサービスを提案しても「自分でやるから大丈夫です」と言われるんですね。
で、結局蓋を開けると、なかなか協力していただけない。
通販会社さんなどは、ネット経由での集客がほぼ100%なので積極的でしょうが、ローカルビジネスをされている方は、サイトの充実ということに疎いです。
本来の業務がお忙しいというところもあり、結果的にSEO施策が進まないという結果につながりました。
1年足らずの間に学んだこと
僕の場合は、SEOコンサルに力を入れながらも、アフィリエイトをやめずに、その傍らで活動もしていたわけです。
特に、それ専用のスタッフも雇わずに。
なので、単純に労働時間は2倍になりました。
そこで、思ったのは、別事業の傍らでやるには大変すぎるということです。
- 販路開拓に手間がかかる
- 手間がかかる割にはお金にならない
- お金にならない割にはプレッシャーがきつい
セミナー開催や商談会(合同説明会みたいなもの)出展は準備にとても時間がかかります。(※成果ゼロでした)
また、チラシはとても反応が悪いです。
アポまでたどり着いても成約することは稀です。
それでも、成約すればいいですが、その間アフィリエイト作業のほうはお留守になります。
顧問契約で10万円程度はいただけるものの、会社の売上を支えているアフィリエイトの売上がその数倍下がってしまいました。
これでは、会社の事業としてとてもしんどいです。
あと、お客さんのリクエストに応えるプレッシャーはあります。
SEOと全然関係ないことも質問されますし。サービスで動く部分が多くなるのは仕方ないことです。
今から始める方へ
僭越ながらメッセージを。
結果を出せる自信があれば、SEOコンサルタントはいい職業だと思います。
ポジショニングさえ間違わなければ、他の商売よりは手離れはいいでしょう。
また、結果を出せば、喜んでもらえます。
これはネットで完結するビジネスでは得られないものです。
積み重ねていけば、信頼も得られます。
人との繋がりも得られます。
ただ、お客さんはゆっくりは待ってくれないというのが、この1年足らずの感想です。
失敗したりうまくいかなかったりすることもありますが、誠意を持って対応すれば、賠償や解約など、最悪の自体もある程度避けられます。
向き不向きでいうと話し好きという方でないと、やってられません。
本来業務以外のことも色々相談されますし、そこを邪険に扱うようでは、お客さんの気持ちは離れていきます。
最後に、お客さんを選ぶというのは大切です。
選り好みというと言葉は悪いですが、価値が分からない人を説得するのは、労力の無駄です。
価値が分かってくれる人とどれくらい出会えるかというのが、成否を分けると思います。